2007 Fiscal Year Annual Research Report
生体分子アレイ化TFTフォトセンサを用いた新規マイクロデバイスの開発
Project/Area Number |
07J06807
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
畠山 慶一 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・工学府, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 遺伝子診断 / マイクロデバイス / マイクロアレイ / POCT / 一塩基多型(SNP) / フォトセンサ / バイオチップ |
Research Abstract |
これまでにフォトセンサとマイクロアレイが一体となった、DNAアレイ化TFTフォトセンサを開発してきた。このセンサは、センサ表面のシグナルのみを検出できるセンサである。そのためDNA以外の生体分子をセンサ表面へ固定化することで、バイオセンサにも応用展開できると考えられる。そこで、このセンサの応用範囲を広げるために、このフォトセンサ上にさまざまな生体分子を固定化できる手法の検討を行った。 その結果、各種シランカップリング剤と架橋剤を用いて、フォトセンサ上へガラス基板並みのさまざまな表面修飾が可能であることが示された。また、その固定化量は理論最大固定化量とほぼ同程度の値を示すことが示された。このことから、従来から行われているガラス基板への生体分子の修飾方法と同様の手法で、このフォトセンサ上へ生体分子を簡便に高密度に固定化できることが示唆された。 さらに、このフォトセンサを用いた新規マイクロデバイスを構築するために、化学発光検出も可能な系の設計も試みた。これにより、3桁以上の検出感度の向上が確認され、zmolオーダーの検出が可能になった。また、蛍光から化学発光に切り替えることで、励起光源も不必要となり更なる小型化も達成することができた。また、感度向上に伴い遺伝子判別の検出感度も100倍向上することが確認された。さらに実用化を視野にいれ、全血からダイレクトPCRを行い未精製のままハイブリダイゼーションを行った。その結果、マイクロデバイス中で抽出・精製操作を行わずして、遺伝子診断が可能であることが示された。現在まで、抽出・精製を行わないで、遺伝子診断が可能なマイクロデバイスの報告はされていない。現在、本データを用いて論文査読中及び執筆中である。
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Research Products
(2 results)