2008 Fiscal Year Annual Research Report
特定の種類の神経細胞の可視化及び機能修飾によるゼブラフィッシュ脊髄神経回路の解析
Project/Area Number |
07J06840
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Research Institution | National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities |
Principal Investigator |
木村 有希子 National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities, 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 特別研究員(PD)
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Keywords | 脊髄 / 神経回路 / 機能修飾 / ゼブラフィッシュ / トランスジェニックフィッシュ |
Research Abstract |
本研究の目的はゼブラフィッシュ脊髄に存在する種々の介在神経が機能的回路において果たす役割を調べることである。そのためにまず、特定の神経細胞を可視化或いは機能修飾したトランスジェニックフィッシュを作製する。続いて、可視化した細胞の電気生理学的解析や、特定の神経細胞の機能を修飾した魚の行動解析により、特定の神経細胞が実際の遊泳行動などにおいてどのような働きをしているかを、明らかにする計画である。 本年度では、特定の神経細胞の機能を修飾したトランスジェニックフィッシュを実際に作製することを試みた。前年度の検討により、機能抑制の為にはテタナス毒素、活性化のためには光活性型チャネルを用いて、神経細胞の働きを修飾したトランスジェニックフィッシュを作成することにした。特定の神経細胞に発現させるために、まず脊髄V2a細胞で発現する転写因子Alxのプロモータを用いて、光活性型チャネルの発現を試みたが、神経興奮を起こさせるために十分な発現量が得られなかった。そのため、コドンをヒト化したタイプの光活性型チャネルを用いたところ、発現量が改善し、トランジェントな系では光刺激により活動電位を発生させることが出来た。現在、Alxを含め複数の転写因子プロモータや小胞型グルタミン酸トランスポーターなど、神経伝達物質輸送に関わる分子のプロモータを用いて、特定の神経細胞に光活性型チャネルを発現させるコンストラクトを持つトランスジェニックフィッシュを作製している。
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Research Products
(2 results)