2009 Fiscal Year Annual Research Report
特定の種類の神経細胞の可視化及び機能修飾によるゼブラフィッシュ脊髄神経回路の解析
Project/Area Number |
07J06840
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Research Institution | National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities |
Principal Investigator |
木村 有希子 National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities, 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 特別研究員(PD)
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Keywords | 脊髄 / 神経回路 / 機能修飾 / ゼブラフィッシュ / トランスジェニックフィッシュ |
Research Abstract |
本研究の目的はゼブラフィッシュ脊髄に存在する種々の介在神経が機能的回路において果たす役割を調べることである。そのためにまず、特定の神経細胞を可視化或いは機能修飾したトランスジェニックフィッシュを作製する。続いて、可視化した細胞の電気生理学的解析や、特定の神経細胞の機能を修飾した魚の行動解析により、特定の神経細胞が実際の遊泳行動などにおいてどのような働きをしているかを、明らかにする計画である。 21年度では、20年度の検討により、コドンをヒト化したタイプの光活性型チャネルを用いて、特定の神経細胞を光によって興奮させることのできるトランスジェニックフィッシュを作成することにした。特定の神経細胞に発現させるために、まず脊髄V2a細胞で発現する転写因子Alxのプロモータを用いて、光活性型チャネルの発現を試みた。その結果、光によってAlx陽性細胞を興奮させることの出来る系統を得られた。この魚を用いて魚類のロコモーションにおけるV2a細胞の働きを電気生理学的記録や行動解析を用いて様々な方向から調べることが可能である。この魚を作製できたことは、ロコモーションの神経回路の解析に新たに有用な系を作り出した点で、重要である。また光により神経細胞の興奮性を操作する分子的ツールの発展は現在著しく、従来型より強力なツールが次々に発表されている。そこで、改良型の光活性型チャネルなど、新たなツールのこの系への適用の試みも行い、ポジティブな結果を得た。今後、Alxを含め複数の転写因子プロモータや神経伝達物質輸送に関わる分子のプロモータなどを用いて、特定の神経細胞に改良型の光活性型チャネルや神経興奮抑制型の分子を発現する複数のトランスジェニックフィッシュを作製、解析することで脊髄に存在する種々の介在神経が機能的回路において果たす役割を調べることが出来ると考えられる。
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Research Products
(3 results)