2008 Fiscal Year Annual Research Report
リチウムアミドの不斉共役付加反応を基盤とするKopsijasmineの不斉全合成
Project/Area Number |
07J06842
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
坂井 健男 Kyoto University, 薬学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 不斉合成 / 不斉反応 / 共役付加反応 / アルカロイド / リチウム / インドール / アミン |
Research Abstract |
外部キラル配位子制御によるリチウムアミドの不斉共役付加反応を鍵工程としたインドールアルカロイド(-)-Kopsijasmineの全合成を目指して研究を行った。前年度は、合成研究中に予想外に起きた3-アミノカルボン酸エステルの環化-転位連続反応による5員環および7員環ラクタムの合成を報告した。本年度は、3-(インドール-3-イル)プロペン酸エステルへの不斉共役付加反応、並びにその後の全合成ルートの開拓をめざした。 3-(インドール-3-イル)プロペン酸エステルへの不斉共役付加反応は、インドール1位の置換基に大きく影響を受けることが分かった。すなわち、電子供与基であるp-メトキシベンジル基を導入した場合、エステルの求電子性が下がり反応性が低下したのみならず、低い不斉収率でしか付加体が得られなかった。一方で、電子求引基であるt-ブトキシカルボニル基もしくはp-トルエンスルホニル基を導入した場合は良好な収率および不斉収率で付加体が得られた。 引き続き、以前に報告している不斉共役付加-アルキル化連続反応を3-(インドール-3-イル)プロペン酸エステルにも適用できると期待して、引き続く合成ルートの開拓を行った。共役付加反応後、生成したエノラートをアルキル化すると、期待通り高いジアステレオ選択性で共役付加アルキル化体が得られた。これを環化し、夏目らにより報告されている中間体の基本骨格の合成に成功した。
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Research Products
(4 results)