2007 Fiscal Year Annual Research Report
骨格筋中心核の機能及び出現機構における機械的・電気的刺激又は衛星細胞の役割解明
Project/Area Number |
07J06885
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
寺田 昌弘 Osaka University, 生命機能研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | mdxマウス / 骨格筋 / 中心核 |
Research Abstract |
本研究では、Duchenne型筋ジストロフィーのモデルマウスであるmdxマウスの骨格筋であるヒラメ筋を用いて再生筋の指標である中心核の特性を解明することが目的である。 本年度は、mdxマウスの左足のヒラメ筋以外の腱を切断し、2週間ヒラメ筋に過負荷を与えることによって再生筋にどのような変化が生じたかを観察した。 対照群には、反対側のヒラメ筋ならびに野生型マウス筋にcardiotoxinを注入し筋崩壊を誘発させた後、再生過程において過負荷を与えた群を用いた。 サンプル採取後、筋横断切片ならびに単一筋線維において抗体染色を行い、全筋線維数、筋線維横断面積、筋線維長、筋核分布、活動期ならびに静止期筋衛星細胞数、神経筋接合部サイズならびに数、筋核横断面積を共焦点レーザー顕微鏡を用い分析した。 過負荷によって筋線維は肥大したが、mdxマウス・野生型マウスともに筋線維長、筋核数、筋衛星細胞数、神経筋接合部サイズには変化が見られなかった。 しかし、mdxマウスの筋線維のみ過負荷後、枝分かれした筋線維の割合ならびに中心核を持った筋線維の割合が増加していた。 中心核を持った筋線維が増加したことによって、再生のみが促進されたのか、崩壊が促進された後に再生が促進されたのかは今後検討が必要である。 また、枝分かれした筋線維の増加も再生の結果なのか崩壊の結果なのか検討が必要である。 本年度の研究では、筋線維への過負荷が筋線維再生過程に多大な影響を与えていることが示唆できる。 筋核の移動が再生過程のどの段階で生じるのか、崩壊した筋線維がどのような過程で再生するのか、分化した筋線維同士が融合したり分裂したりする現象が生じているのかなど、今後解明することができると期待する。
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Research Products
(1 results)