2008 Fiscal Year Annual Research Report
反応型プロセスを用いたポリマーブレンドのダイナミクスと相溶機構の解明
Project/Area Number |
07J06958
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三浦 裕 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(PD)
|
Keywords | ドラックデリバリー / ブロックポリマー / 高分子ミセル / ナノパーティクル |
Research Abstract |
本研究は、工業的、実用的目的に主眼が置かれているポリマーブレンドのReactive Processingにおいて、厳密に構造の制御された官能基化ポリマーを用いること、さらにin-situに生成する様々な共重合体の生成量を正確に検出する分析法を新たに開発することで、それらのポリマーブレンドにおける効果や影響を材料レベルに加え、分子レベルで定量的に解析して取り扱うポリマーブレンドの新しいChemistryの確立にある。また、工業および実用面への検討として、薬物をポリマーブレンド、ナノパーティクル、ミセル内に導入(内包化)し、それらを外部刺激によって放出制御できる機能性材料の開発を試みる。本年度はドラックデリバリー(DDS)への応用を目指した研究を行った。In vivoへの展開も考慮し、新たに末端官能化PEG-b-ポリアミノ酸ブロックポリマーの新規合成法を開発し、ポリマーの末端へ定量的にSH基を導入することを可能にした。この結果、ポリマーやそれらの高分子集合体(ナノパーティクルおよびミセル)の表層へ抗体などの細胞認識部位を導入可能となった。SH基を有するブロックポリマーを用いて高分子集合体の合成、さらに高分子集合体形成のダイナミックスついて研究した。その結果、PEG(12k)-b-PGlu(DP20)のブロックポリマーを用いた場合、直径35nmに制御された高分子集合体が形成できた。このようにnmスケールで制御できた高分子集合体は薬物のキャリヤーとして非常に有用であると期待される。今後は高分子集合体の表層へ抗体やcRGDなどのペプチドを導入した新規なドラックキャリアーの創生を目指す。
|
Research Products
(2 results)