2008 Fiscal Year Annual Research Report
高等植物PsbPドメインタンパク質ファミリーの分子生物学的解析
Project/Area Number |
07J07101
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石原 靖子 Kyoto University, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 植物 / 葉緑体 / 環境応答 / 光化学系II / 酸素発生系 / シロイヌナズナ / 分子進化 |
Research Abstract |
シロイヌナズナは、光化学系II(PSII)のサブユニットであるPsbPタンパク質の他に、そのホモログタンパク質としてPsbP-like(PPL)タンパク質を2つ、PsbP domain (PPD)タンパク質を6つ持っている。本研究では、それらPsbPドメインタンパク質ファミリーをコードする遺伝子の転写プロファイルを解析し、各々のシロイヌナズナ遺伝子欠損変異体を用いて分子機能解析を行った。その結果、これまでにPSIIのストレス応答に関係するPPL1と、循環的電子伝達経路を担うNAD(P)H dehydrogenase(NDH)回路に関わるPPL2を見出してきた。 本年度は、PPL1とPPL2に関して、特異的抗体を用いた生化学的解析を進めた。PPL1タンパク質は強光下で損傷を受けたPSIIの修復段階に関与する。解析の結果、PPL1は修復過程にあるPSII中間体が存在するストロマチラコイドに局在すること、また、スクロース密度勾配遠心や架橋剤を用いた電気泳動などの解析から、PPL1はPSII反応中心D1タンパク質を含む何らかの複合体と結合することを示した。従って、PPL1タンパク質は強光ストレス条件下でPSII光阻害が亢進する際に、修復過程にあるPSII中間体を安定化する役割を持つことが考えられた。一方、PPL2タンパク質については、上記解析においてNDH複合体と挙動を共にしたことから、NDH複合体の新規サブユニットであると考えられた。
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Research Products
(6 results)