2008 Fiscal Year Annual Research Report
形状感インターフェイスの研究と開発:ダイナミックタッチによる知覚を通して
Project/Area Number |
07J07119
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
清水 武 Meiji University, 情報コミュニケーション学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | ダイナミックタッチ |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、ダイナミックタッチによる形状感インターフェイスの開発のため、各種モーメントを独立に制御可能ないくつかのプロトタイプの作成をおこなった結果、ダイナミックタッチによる知覚は、変化の感受性が低いことが明らかとなった。つまり、閾値が高く、モーメントを独立に操作しても、相当な大きさで変化させなければ、知覚することができないのである。結論から述べると、形状感は生成されない、といえる。また、主慣性モーメントとしての第一慣性テンソルを変化させた場合であるが、これも長さの増減感覚をはっきりと生成させる結果は現在のところ得られていない。 閾値との関係で考えると、インターフェイスに必要な大きさは、3メートルから5メートルであり、かつ主軸に取り付けた錘を瞬時に動かす必要が生じる。また、それを持った場合に疲労が出ないような軽さである必要もある。これは、本研究が持つ設計の構造上の問題と、物理的な制約によるひとつの限界であるだろう。なお、実験では内観報告も得ており、これを分析の対象とすると実験参加者の報告の多くは、刺激に対する確信の程度、もしくは、持ったときに連想されるイメージに関連するものが多かった。しかしながら、こうした確信やイメージは、実際の刺激に関する弁別力とは独立で、感度の指標とは基本的に無関係であることも示された。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article]2008
Author(s)
Norimatsu, Shimizu
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Journal Title
Role du toucher dynamique dans la perception des proprietes physiq ues des objets : Exemple de codage binaire dans une etude experimentale. Hiroko NORIMATSU & Nathalie PIGEM (Eds.) Les techniques d' observation en sciences humaines(Paris : Armand Colin)
Pages: 51-58