2007 Fiscal Year Annual Research Report
家系情報に基づく3つの異なるコホートでの高血圧発症に関連する遺伝・環境要因の解明
Project/Area Number |
07J07152
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
目時 弘仁 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 高血圧 / 遺伝学 / 妊娠高血圧 / 月経周期 / 血圧変動 |
Research Abstract |
大迫コホート研究では、アンケート調査を基に、コホート内での兄弟・親子の関連づけを行っている。両親が長寿であった者ほど血圧が有意に低値であり、その関連は随時血圧に比較して家庭血圧では大きかった。 また、既に症例・対象研究からピックアップされて集積されている候補遺伝子多型と、ミレニアムゲノムプロジェクトで報告されている高血圧関連遺伝子について、それぞれ一つ一つの遺伝子多型が血圧の諸因子と関連しているかを分析・データーベース化した。 医療系学生コホート研究では、月経周期と血圧日間変動との関連を分析した結果、月経周期と血圧日間変動の関連が認められ、月経期には有意に血圧が高値を示し、若年女性において家庭血圧の評価を行う際には月経周期を考慮に入れる必要性が示唆された。 産科コホート研究では、対象者となる妊婦の登録を参加施設において連続的に行った。妊娠期間中の家庭血圧測定・脈波伝播速度測定・採血・尿検査・児の出生児調査、産後の家庭血圧測定を行い、データーベース化した。一般妊婦集団63名の妊娠中の家庭血圧の平均的な分布を求めた結果、妊娠前期では103.0/61.9mmHg、妊娠中期では99.7/59.2mmHg、妊娠後期では108.7/74.0mmHgであり妊娠後期にかけて有意に上昇した。季節変動との関連も認められ、冬期に出産する対象者の血圧上昇は13.5/13.2mmHgと大きかったのに対し、夏期に出産する対象者の血圧上昇は3.6/2.7mmHgと小さかった。
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