2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J07238
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
尾崎 雄一 National Institute of Genetics, 系統生物研究センター, 特別研究員(PD)
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Keywords | 精子形成 / ゼブラフィッシュ / セルトリ細胞 / 生殖細胞 / マイクロアレイ / 精巣 |
Research Abstract |
本研究は、ゼブラフィッシュを用いセルトリ細胞で発現し精子形成を制御する遺伝子を網羅的に解明することを目的とする。魚類の精巣は、哺乳類とは異なり生殖細胞が精子に至るまで常にセルトリ細胞に囲まれたシスト構造を呈し、セルトリ細胞で発現している遺伝子が精子形成に重要な役割を果たしていると考えられる。本年度はまず、精子形成を制御すると思われる候補因子の検索を行った。マイクロアレイを用いて精子形成に伴い発現が増加する分泌性因子を検索した結果、エピモルフィンおよびマトリックスメタロプロテアーゼ9であった。これらの発現部位をin situハイブリダイゼーションにより調べたところ、両遺伝子ともにセルトリ細胞でのみ発現が認められた。今後、精子形成におけるこれら遺伝子の機能を精巣培養系により調べる予定である。 また、マイクロアレイにより得られた因子の精子形成への影響を調べるためには、各発達段階特異的な生殖細胞マーカーが不可欠である。そこで、精原細胞のマーカーとしてplzfおよびcyclin B3、精母細胞のマーカーとしてSYCP3に対する各特異抗体の作製を試みた。得られた特異抗体を精巣の免疫組織化学的観察に供したところ、抗plzf抗体についてはA型および初期B型精原細胞、抗cyclin B3抗体についてはA型、初期および後期B型精原細胞、抗SYCP3抗体については精母細胞にそれぞれ特異反応が認められ、作製した抗体が各ステージの生殖細胞マーカーとして使用可能であることが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)