2009 Fiscal Year Annual Research Report
MEMS技術を用いた新材料探索用コンビナトリアルCVD・高速評価システムの構築
Project/Area Number |
07J07381
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 智一 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | MEMS技術 / 高速材料探索 / 高速評価システム |
Research Abstract |
新材料・新物質の発見は新たな科学技術,およびイノベーションの源泉である。新材料・新物質の発見は,蓄積された知見や経験に基づく探索,多くの試行錯誤,そして時には偶然によってなされる。1つの有用物質の発見が国際産業競争力上も極めて重要になっている現在,新材料・新物質の探索を助けるツールの開発が望まれている。最近,材料の高速探索の手法としてコンビナトリアル・テクノロジーが注目されている。コンビナトリアル・テクノロジーとは材料合成,ハイスループット評価,データの高速解析や材料設計を併せた材料開発技術のことであり,既に創薬では広く用いられている。また,近年,無機・固体物質の探索にも適用され,これによって青色発光体が見出されるなどの成果が上がっている。並列化・集積化を得意とするMEMS技術とコンビナトリアル・テクノロジーとの相性はよい。そこで,材料探索の新しいツールとなるMEMS技術を用いてコンビナトリアルシステム,およびハイスループット評価システムを構築することを目的とする。まず,携帯機器電源としてマイクロ固体酸化物燃料電池(SOFC)が注目されているが,マイクロSOFCが低温で高出力を得るためには固体酸化物電解質膜の材料開発が重要となる。そこで,固体酸化物電解質膜について材料探索を行った。本年度は400~600℃で高出力が得られると報告のあったY添加BaZrO_3に注目し,材料探索,特性評価を行った。さらに,実際の高出力マイクロセルを作製するためには,表面積の広い3次元構造を有する電解質膜が必要であるが,これを得るために,付き回りの非常によい原子層堆積(ALD)装置の開発を行った。
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Research Products
(2 results)