Research Abstract |
本年度は主に,微細構造・特殊構造への特殊メッキ技術,金型を用いた微細転写技術,および製作したデバイスの特性評価に関して検討を行った.微細構造・特殊構造への特殊メッキ技術に関して,しわやクラックの発生を完全に防ぐ条件等の検討を行った.検討を行った項目として,メッキにより製膜する金属の検討,厚膜レジストの製膜条件,メッキするデバイスのサイズの検討等である.金型を用いた微細転写技術に関して,主にAWGの転写成型を行った.AWGの転写成型には,(1)金型を用いてアンダークラッドを製作する工程,(2)クラッド部にコア材料を充填する工程,(3)オーバークラッドの製作工程&特性評価のための端面だし工程からなる.(1)の工程では,真空下で脱気を行いながらアンダークラッドを充填する方法,離型剤の選定,離型方法等に関して検討を行い,本工程の製作条件の最適化を図った.離型剤の選定,離型方法の検討を行うことにより,金型から高精度にアンダークラッドを転写成型することが可能となった.(2)の工程では,コア充填方法として,スピンコートを用い余分な樹脂を除去し充填を行うスピンコート法と毛細管効果による充填を行う毛細管効果法の2つに関して検討を行った.引き続き,より厳密な条件出し,充填方法の改良を行い,充填方法の確立を行う.(3)の工程では,オーバークラッドの製作方法として,スピンコート法およびプレートを製作し接合する方法を検討した.上述の工程を検討することによりAWGを製作することが可能となった.しかし,それぞれの工程において解決すべき課題が残っている.引き続き各工程において,より厳密な条件出し,方法の検討等を行う必要がることがわかった.
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