2008 Fiscal Year Annual Research Report
身体性に基づいた設計論による跳ぶ・疾走する筋骨格アスリートロボットの開発と制御
Project/Area Number |
07J07487
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
新山 龍馬 The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 生物規範型ロボット / 脚ロボット / バイオメカニクス / ダイナミック運動 / 運動学習 |
Research Abstract |
本研究では,実世界でダイナミックな全身運動を実現できるような,生物の工学的理解による筋骨格ロボット設計論の構築および運動制御手法の提案を目指している.第二年度においては,非線形かつ多自由度な身体を実世界で動作させるための運動獲得のアプーチとして運動学習を考え,筋骨格系に適した運動表現の提案と,それを用いた運動学習手法の実証実験を行った.また,学習による運動獲得の実験結果を受けて,走る・跳ぶ・着地するといった目標タスクを達成するために必要な身体特性にさらに考察し,それを反映してロボット・ハードウェアの改良を行った.具体的な内容は以下のとおりである. 実世界におけるダイナミックな運動は精密なモデル化が難しい.そこで,運動学習によってロボットが自律的に運動を獲得することを考えた.実世界での学習に適した運動の表現としてSCA(Sparse Coding of Activation)と呼ぶ手法を提案した.また,運動の評価値のあいまいさに強い運動の最適化手法としてランダム探索と改良型山登り探索を提案した.それらを組み合わせ,二脚を備えた筋骨格ロボット"Mowgli2"を用いて跳躍・着地の運動学習実験を行った.実験の結果,提案した手法によって,筋骨格ロボットの自律的な運動獲得が可能であることが示された.また,獲得された動作は,筋骨格系の特性に適合した動作であった. 目標タスクを達成できる,改良型の筋骨格ロボットを設計・開発した.改良点としては,これまで受動ばねで代用していた筋をアクティブな空気圧アクチュエータに置き換えたこと,必要な単関節筋を追加したこと,長時間の運動実験に利用するために空気圧系を新たに構築したことである.改良型の筋骨格ロボットの実験を行い,基礎特性を確かめた.
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Research Products
(5 results)