2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J07594
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
角野 貴志 Kyushu University, 大学院・農学研究院, 特別研究員(PD)
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Keywords | 植物生理 / 活性酸素種 / カルシウムシグナリング / 環境応答 |
Research Abstract |
本研究では、モデル作物であるトマト矮性品種Micro-Tomを用いて環境ストレス下での遺伝子発現とカルシウムイオン(Ca^<2+>)、及び活性酸素種(ROS)の環境適応誘導因子としての相関を解明することで環境ストレス下における安定した作物の栽培を目的とする。塩ストレスにおけるROS及びCa^<2+>の役割について、研に細胞質Ca^<2+>濃度解析のためにトマトの近縁であるタバコ培養細胞を用いて解析を行った。タバコ細胞には細胞質Ca^<2+>濃度解析のためにCa^<2+>感受性タンパク質エクオリンの遺伝子を導入している。塩ストレスに伴う浸透圧増加に対する対照区としてソルビトールを用いた。タバコ培養細胞に対して塩ストレス処理、または高浸透圧処報を行ったところ、処理直後にペルオキシダーゼを介してROSの1種である一重項酸素の生成が確認された。また、一重項酸素は、細胞質Ca^<2+>濃度を上昇させることが明らかとなった。両処報において、処理直後だけでなく処理後から細胞死に至るまでの問にもNADPHオキシダーゼを介したスーパーオキシドの生成が確認された。さらに細胞死を指標にし、様々な阻害剤を用いてストレスにおけるROSとCa^<2+>の役割について解析を行った。両処理に対して、一重項酸素除去剤処理は、細胞死を増加させた。また、NaCl誘導の細胞死に対して、スーパーオキシド除去剤の処理は細胞死を減少させた。一方、ソルビトール誘導の細胞死に対してスーパーオキシド除去剤の効果は見られなかった。NaCl誘導のスーパーオキシドの効果については、トマトで得られた結果と逆の結果であり、トマトではスーパーオキシド除去剤は、細胞死を増加させた。これらの結果により、環境ストレス緩和を目的としROS添加・除去処理を行う場合、植物種や処理時期を十分に検討し、処理する必要性が示された。`
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Research Products
(1 results)