2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヘリックスループヘリックス因子によるB細胞分化制御機構の解析
Project/Area Number |
07J07727
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
南部 由希子 Kyoto University, 医学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | B細胞 / Id2 / 抗体産生反応 |
Research Abstract |
我々はId2欠損マウスにおいて、B細胞活性化異常に起因すると思われる、免疫反応の障害を見いだしている。種々抗原刺激に対する免疫応答時に見られる抗体産生反応に異常を認めることから、B細胞活性化に伴う形質細胞分化や、記憶B細胞分化に、Id2が関与していることが考えられる。その一方で、記憶B細胞は、その機能を持つ細胞集団の一部が明らかになってきているにすぎず、実際には、記憶B細胞としての機能を持つ可能性のある他の細胞集団を見いだすことと平行して、その細胞集団分化におけるId2の役割を解析する必要がある。 この新規記憶B細胞集団を検索する目的にて、B細胞特異的因子であるCD19の発現依存的に組み換え酵素Creを発現するCD19Creマウスと、Cre発現依存的にGFPを発現するマウスを掛け合わせることによって、CD19を発現した経歴を持つ細胞集団(一般的なB細胞)をGFPの発現でトレースできるマウスを作成した。このマウスを免疫後、GFPの発現と様々な表面マーカーを組み合わせることによって、記憶B細胞候補となる細胞集団を分類している所である。この解析をすすめ、種々記憶B細胞を同定していく予定である。 形質細胞や、記憶B細胞は、naive B細胞が末梢にて活性化されることによって分化誘導される。そこでまず、野生型及び、Id2遺伝子欠損naive B細胞の遺伝子発現プロファイルのスクリーニングを行った。さらに活性化B細胞、形質細胞及び記憶B細胞の遺伝子発現プロファイルについては順次行っていく予定である。 また、各種分化段階の細胞株を用いて、Id2を発現誘導できる細胞株を樹立した。現在これらの細胞株を用いて、それぞれの分化段階への分化誘導や、分化状態の維持(PreB細胞、成熟B細胞、形質細胞、記憶B細胞様性質)におけるId2の役割の検討を開始したところである。
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