2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J07758
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小倉 知士 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 感光性ポリベンズオキサゾール / 溶解調整剤 / 光酸発生剤 / ポリ(o-ヒドロキシアミド) / フオトレジスト / 化学増幅型 |
Research Abstract |
高感度、高透明性感光性フィルム構築のために、化学増幅系システムの採用が望まれる。そこで、ポリ(o-ヒドロキシアミド)(PHA)のアルカリ水溶液への溶解を阻害する溶解調整剤と光酸発生剤を組み合わせた化学増幅システムを検討した。これにより、感光性を付与するのにポリマーに特別な修飾を施す必要が無く、重合溶液に溶解調整剤と光酸発生剤を加えるだけでレジスト調整ができ、プロセスの簡略化につながる。アルカリ現像液(2.38wt%のテトラヒドロキシアンモニウム水溶液:TMAH水溶液)の可溶基であるフェノール性水酸基を持つ化合物を原料とし、この水酸基をt-ブトキシカルボニル(t-Boc)基で保護をすることで溶解調整剤とし、様々な骨格を持ったよう会長製剤を合成した。これらの溶解調整剤を用いて、PHA、溶解調整剤、光酸発生剤の3成分による化学増幅型レジストの評価を行った。その結果、カルド構造を持つ9,9'-(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン(BHF)及び5,5'6,6'-テトラヒドロキシ-3,3,3',3'-テトラメチル-1,1'-スピロビインダンから合成された溶解調整剤が良好な溶解抑止効果を示した。組成比PHA:溶解調整剤:光酸発生剤=77:20:3(wt%)のレジストの感度及びコントラストは、それぞれ34mJ/cm^2、5.8及び85mJ/cm^2、8.6であった。この手法では光を吸収する感光剤が極少量の光酸発生剤のみなので、膜厚10μmのフィルムに線幅20μmのパターンを描画することが可能であった。
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