2007 Fiscal Year Annual Research Report
木質炭化素材を用いたPOPs分解複合微生物系の構築とバイオレメディエーション
Project/Area Number |
07J07767
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Research Institution | National Institute for Agro-Environmental Sciences |
Principal Investigator |
亀井 一郎 National Institute for Agro-Environmental Sciences, 有機化学物質研究領域, 特別研究員(PD)
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Keywords | バイオレメディエーション / 微生物分解 / 白色腐朽菌 / 環境汚染物質 / POPs / ダイオキシン / DDT / ヘキサクロロベンゼン |
Research Abstract |
本研究課題では、深刻な問題となっている環境汚染物質の微生物浄化を目的として、木材腐朽菌(白色腐朽菌)およびバクテリアに着目した検討を行なっている。本研究の最終目標は、両者の優れた点を組み合わせて、効率的なバイオレメディエーション技術を確立することにある。 バイオレメディエーションモデルとしてダイオキシン汚染土壌を対象とした検討を行なった結果、土壌滅菌後、白色腐朽菌によるスラリー条件での処理により、実汚染土壌中の1,3,6,8-tetraCDDを分解可能であることを示した。 DDTを分解可能な担子菌の選抜を行なった結果、白色腐朽菌Phanerochaete acerinaを分解菌として選抜した。また、選抜の過程で、褐色腐朽菌Gloeophyllum trabeum,Fomitopsis pinicolaの2菌株を選抜した。さらに検討を進めた結果、DDEからDDDへの新規な代謝反応と、DDT,DDE,DDDのそれぞれから、細胞外フェントン反応によってダイレクトにDBPへと変換する経路が存在することを示唆した。 バクテリアについては、ヘキサクロロベンゼン分解菌PD653を用いて分解代謝経路について検討し、初発の酸化的脱塩素反応を定性的に捕らえることが出来た。
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Research Products
(17 results)