2007 Fiscal Year Annual Research Report
GroupII型シャペロニンの機能解析および反応機構の解明
Project/Area Number |
07J07771
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
神前 太郎 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・工学府, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 分子シャペロン / GrouIIシャペロニン / 反応機構解析 / プレフォルデイン / 相互作用解析 / 低温適応化 |
Research Abstract |
本年度では、Group II型シャペロニンの反応機構解析、Group II型シャペロニンとプレフォルディンの相互作用解析、および好熱菌由来シャペロニンの低温適応化を中心に研究を行った。 Group II型シャペロニンの反応機構解析では、ATP依存的なopen構造からclose構造への構造転移のメカニズムの解析を行った。ATP依存的な構造変化が起こらない変異体・ATP加水分解欠損変異体・構造変化に大きく寄与する部位(helical protrusion領域)を欠損した変異体の3つの変異体をそれぞれ部位特異的にシャペロニン挿入した変異体を作成し解析をした。その結果、シャペロニンのATP依存的な構造変化は、ATP結合および加水分解によりhelical protrusion領域が構造変化した後、サブユニットのhelical protrusion間の相互作用によりclose構造をとるようになることが明らかとなった(論文投稿準備中)。 Group II型シャペロニンとプレフォルディンの相互作用解析では、プレフォルディンとaffinityの高いサブユニットと低いサブユニットを様々に配置したシャペロニンを作成し、シャペロニンとプレフォルディンの相互作用機構の解析を試みた。本年度では、様々な変異体を作成し、精製を行った。引き続き20年度も解析を続ける。 最後に、好熱菌由来シャペロニンの低温適応化を行った。従来の低温適応化の手法は、シャペロニン遺伝子にランダムに変異を導入してスクリーニングをする方法や、構造から構造安定性に関与する部位を推定して部位特異的アミノ酸に変異を導入する手法がある。しかし、これらの手法を本研究対象に用いることは困難であったことから、本研究では、高温菌から常温菌の様々な種の1次配列のアライメントを行い、低音適応化を試みた。その結果、シャペロニンの基質捕捉能に改善がみられた。本研究も引き続き解析を行っていく。
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Research Products
(5 results)