2008 Fiscal Year Annual Research Report
Group II型シャペロニンの機能解析および反応機構の解明
Project/Area Number |
07J07771
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
神前 太郎 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・工学府, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 分子シャペロン / Group IIシャペロニン / 反応機構解析 / プレフォルディン / 相互作用解析 / 低温適応化 / X線小角散乱実験 |
Research Abstract |
本年度では、Group II型シャペロニンの反応機構解析、Group II型シャペロニンとプレフォルディンの相互作用解析、および好熱菌由来シャペロニンの低温適応化を中心に研究を行った。 Group II型シャペロニンの反応機構解析では、ATP依存的なopen構造からclose構造への構造転移のメカニズムの解析を行った。ATP依存的な構造変化が起こらない変異体・ATP加水分解欠損変異体・構造変化に大きく寄与する部位(helical protrusion領域)を欠損した変異体の3つの変異体をそれぞれ部位特異的にシャペロニン挿入した変異体を作成し解析をした。その結果、シャペロニンのATP依存的な構造変化は、ATP結合・加水分解によりhelical protrusion領域が構造変化した後、サブユニットのhelical protrusion間の相互作用によりclose構造をとるようになることが明らかとなった(J.Biol.Chem.)。 Group II型シャペロニンとプレフォルディンの相互作用解析では、プレフォルディンとaffinityの高いサブユニットと低いサブユニットを様々に配置したシャペロニンを作成し、シャペロニンとプレフォルディンの相互作用機構の解析を試みた。本年度では、様々な変異体を作成し、精製を行った(Extremophiles)。 最後に、超好熱菌由来シャペロニンの低温適応化を行った。本研究では、高温菌種と常温菌種の計43種間で、シャペロニンサブユニットのアミノ酸配列のアライメントを行い、高温菌と常温菌と間でそれぞれ強く保存されているアミノ酸残基を解析した。こうしたアミノ酸残基の違いが温度間での活性の違いに起因すると推定し、超好熱菌由来シャペロニンサブユニット内の高温で保存されているアミノ酸残基を、低温で保存されているアミノ酸残基に置換し、低温適応化を試みた。(論文投稿中)。
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Research Products
(9 results)