2007 Fiscal Year Annual Research Report
幾何的、組合せ的制約を有する三角形分割、静定グラフの生成手法の開発 建築への応用
Project/Area Number |
07J07910
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
谷川 眞一 Kyoto University, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 計算幾何学 / 列挙アルゴリズム / 静定グラフ / 三角形分割 / メカニズム設計 |
Research Abstract |
研究計画で掲げた三角形分割,静定グラフの生成問題の幾つかの内,主に無交差静定グラフの列挙問題に取り組み,一定の成果を得た.理論的には,無交差静定グラフのみに限らず無交差な幾何グラフを高速列挙行う為の一般的な枠組みの開発に成功し,応用面においては新たに開発したアルゴリズム実装を用い特殊な構造物の発見に寄与することが出来た. トラス構造物の棒部材を辺、ジョイント部材を頂点と捉えることで、数理的にモデル化を行い、静定トラスの設計問題は静定グラフの生成問題としてモデル化することができる.グラフの辺制約付き無交差静定グラフ(必要枝集合Sが与えられた際、Sを必ず部分集合として含むような静定グラフ)列挙問題を考え,その問題に対する高速なアルゴリズムの設計を行った.このアルゴリズムの実装を行い,コンプライアントメカニズムと呼ばれる特殊な構造物設計問題への応用を行った.辺制約付き列挙により出力される無交差静定グラフの個数を適切に減少させ,これまで得る事ができなかった大規模なコンプライアントメカニズムの発見に寄与することが出来た. さらに得られた知見を発展させ,高速な無交差幾何グラフ列挙の為の一般的枠組みの提案を行った.平面上の固定された点集合を頂点,それらを繋ぐ直線分を辺とするグラフを幾何グラフと呼ぶ.特に,各辺が無交差である幾何グラフを無交差幾何グラフと呼び,三角形分割や無交差静定グラフも無交差幾何グラフクラスの内の一つである.辺制約付き辞書式順序最大三角形分割の性質を用いる事で,様々な無交差幾何グラフクラスの高速列挙が可能である事を明らかにした。
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Research Products
(8 results)