2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J07952
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
角田 哲也 The University of Tokyo, 大学院・情報学府, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 複合現実感 / 拡張現実感 / 光学的整合性 / 影付け / ソフトシャドウ / デジタルコンテンツ / 主観評価 |
Research Abstract |
平成20年度は主に平成19年度に開発した複合現実感(MR:Mixed Reality)システムにおける影付け平面,GPU(Graphics Processing Unit)を用いた高速陰影表現手法の評価および飛鳥京MRコンテンツの教育効果の評価をもとに論文を執筆し,学会誌への投稿を行った.また19年度に開発・検討したMRディスプレイ装置のプロトタイプを発展させ,裸眼立体視可能な3次元ディスプレイをMRシステムに組み込んだ.平成20年11月に奈良県明日香村で合成表示実験を行った結果,CG部分の立体視が可能となり,迫力のある合成映像を生成できることを確認した.さらに,従来からMR分野で問題とされていた前景物体によるCGモデルのオクルージョン(遮蔽)を解決する手法を開発した.提案手法では,実画像から前景領域の抽出と影領域の除去を行い,さらに画像中の位置座標から前景物体の奥行き推定を行う,前景領域の抽出については確率モデルに基づく手法を用い,色,コントラスト,時間的事前確率を用いて精度を高める.確率モデルにおけるエネルギー最小化にはグラフカットを用いる.また抽出した前景領域に対し,各画素の色度とカメラの分光感度特性から求められるlogF値を用いることにより,影領域の除去を行うことが可能である.最後に画素ごとの描画判定に利用されるステンシルバッファを用いて前景物体によるオクルージョンを考慮しながら仮想物体の重ね込みを行う.これによって,実物体と仮想物体のオクルージョンを正確に計算した合成画像を生成することができるようになった.
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Research Products
(4 results)