2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J08031
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Research Institution | The Toyo Bunko |
Principal Investigator |
小野寺 史郎 The Toyo Bunko, 研究部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 近代史 / 中国 / ナショナリズム / 政治シンボル / 国民党 |
Research Abstract |
今年度は特別研究員の一年目ということで、今後の新たな研究の展開に向けた史料の収集を主な目的として研究活動を行った。 まず、新たに所属機関となった東洋文庫は、アジア史に関して膨大な史料を有する文書館であるため、この機会を利用してできるかぎりその所蔵史料の調査を行った。私の研究テーマが社会・文化史に近い関係で、対象となる時代の政府公報・新聞・雑誌類、個人の日記や回想録を中心とし、国民党政権の公文書なども参考とした。 7月には中国に渡航し、主として杭州市図書館、上海市図書館で史料調査を行った。この際には、日本国内に所蔵されていない雑誌・新聞、公文書などから、研究の展開に資するような史料を発見することができた。また、国内では京都大学人文研究所漢字情報研究センターで史料調査を行い、他の図書館に所蔵の無い雑誌や、地方志を閲覧した。 以上の史料調査と合わせて、当該テーマに関する先行研究の調査と整理を進め、「最近十年来の近代中国政治シンボル研究の展開について」(『近きに在りて』、第52号、2007年11月)として発表した。 この他、9月に広島大学で1930年代の中国思想史を主な対象とした「中国リベラリズム研究会広島会議」に参加、2月には京都大学で1950年代の中米関係史を主な対象とした「牛大勇先生を囲むシンポジウム」に参加するなど、様々な分野の現在の研究の進展状況について理解を深めるとともに、他分野の研究者とも広く交流することができた。 以上が今年度の主な研究活動の実績だが、今後の研究の展開の展望を探るという点において目的は概ね達せられたものと考える。
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Research Products
(3 results)