2007 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキタスネットワーク環境における位置情報追跡システムの開発に関する研究
Project/Area Number |
07J08276
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
内山 彰 Osaka University, 大学院・情報科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 位置推定 / モバイルアドホックネットワーク / 都市環境 / 歩行者 / MANET / 無線ネットワーク / ユビキタスネットワーク |
Research Abstract |
子供見守りサービスなどをはじめとした位置情報追跡システムは,ユビキタス環境における応用技術として注目されており,社会の安心・安全を向上させるために重要である.このようなシステムを実現するためには,屋外・屋内を問わず多様な環境において移動端末の位置を推定するための手法が必要となる.本研究では,遭遇端末同士での位置情報の相互補完による,屋外・屋内を問わず高精度な位置推定手法を実現するため,ビル群や地下街などが存在する都市環境を想定し,少量の位置情報を発信する基準ノードが配置されるような環境において,高精度に移動端末の位置を推定するための手法を提案した.提案手法では遭遇端末の推定位置情報,および障害物情報を利用して基準ノードの少なさに起因する位置推定精度の低下を抑えている. 障害物情報は,その領域が移動可能であるかどうかという単純な情報として与えられる.また,提案手法では無線通信によって端末同士が推定位置情報を交換するため,移動端末はBluetoothやZigBeeなどの無線通信機能を保持しているだけで良く,超音波デバイスなどの特殊な機器が不要である.従って,提案手法はコストの低い位置推定法である. 人の現実的な動きを再現可能なシミュレータMobiREALを用いて,大阪駅付近を想定した人の流れを再現したシミュレーション実験により,無線範囲が10m,基準ノード間隔が約70mと疎な環境においても,提案手法は推定誤差が約7mとなり,無線範囲と同程度以下であることが確認できた.
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Research Products
(4 results)