2007 Fiscal Year Annual Research Report
独自に開発した三次元顕微鏡で明らかにする分子モーター・ダイニンの運動メカニズム
Project/Area Number |
07J08358
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
水谷 佳奈 Gakushuin University, 理学部, 特別研究員(DCI)
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Keywords | 光学顕微鏡 / 三次元 / ダイニン / キネシン |
Research Abstract |
本研究の目的は、独自に開発した三次元位置検出顕微鏡を用いて、分子モーター・ダイニンのメカニズムを明らかにするものである。 本年度は主に三次元位置検出顕微鏡の空間分解能および時間分解能を上げる事に従事し、照明方法およびサンプルの標識方法を改良することでこれを達成した。さらに、この理論はこれまでビーズのような球対称のサンプルにのみ適用可能だったが、光学系にダブプリズムを組み込むことで非対称のサンプルにも適用可能となり、より応用範囲が広がった。 また、実際に三次元位置検出顕微鏡下でIn vitro motility assayを行い、ダイニンとキネシンの運動特性を比較した。するとダイニンはキネシンより、微小管と結合した状態のまま起こる角度変化が約7倍大きく、またその結合力も約20倍強かった。これらの結果は、実際に生体内で複雑な微小管のネットワークの中を動き回るためにレールを頻繁に乗り換えなくてはいけないキネシンと、べん毛の中に整列して配向しており、必ずそこにある微小管と常に相互作用しなくてはならないダイニン、それぞれの性質と関係していると思われる。
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Research Products
(9 results)