2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J08496
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
山下 恭広 Kanazawa University, 自然科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 硫酸塩還元細菌 / 炭素繊維 / 実下水処理 / 脱窒 / リン除去 / 木質 / 発泡セラミックス / 鉄くず |
Research Abstract |
(I)嫌気無酸素好気生物ろ過装置による有機物・栄養塩除去法の開発 炭素繊維を充填した嫌気無酸素好気生物ろ過装置を提案し,下水処理場最初沈殿池越流水を用いて有機物及び栄養塩除去の処理実験を行なった。その結果,本処理装置を適用することによって高い有機物除去を維持することができた。また,好気槽を散気するとSSの流出が認められたが,マイクロバブルで酸素供給を行うことにより,高いDOを維持しながらのSS流出を抑えることができた。窒素除去率を70%以上に維持するためには硝化槽のDOを3mg/l以上に,循環率を2程度に設定するのがよいと考えられた。嫌気槽では完全酸化型の硫酸塩還元が進行し,有機物の分解が進行した。 (II)間伐材と鉄くずを用いた無機排水からの栄養塩除去法の開発 鉄くずと間伐材充填無酸素生物ろ過装置を下水処理場に設置して,2次処理水を用いた連続運転を行なった。処理水にはアンモニアが残存していたため,前段に発泡セラミックスを充填した散水ろ床を設けて硝化を促進させ,後段に鉄くずと間伐材充填無酸素生物ろ過装置を設置して窒素及びりんの除去能の検討を行なわた。その結果,前段の散水ろ床では,良好な硝化が行われ短期間で馴致可能であった。硝化速度は水温が15℃以下であっても.4.2mg/l・hを維持していた。また,散水ろ床流出水でTOCの減少が認められた。循環比による硝化速度の影響はなかった。一方,後段の無酸素生物ろ過装置では,木質の分解が行なわれていたが溶解性の有機物が流出することはなかった。脱窒とりん除去が同時に進行し,窒素除去が低下するとリン除去も低下する傾向にあった。窒素除去速度は杉チップを充填した装置よりもアスペン材を充填した装置の方が高く,温度に依存していた。装置内のアスペン材の内部に高い硫酸塩還元活性と硫黄脱窒活性が認められた。
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Research Products
(8 results)