2007 Fiscal Year Annual Research Report
イノシトールリン脂質代謝酵素の機能解析による骨代謝細胞制御法の開発
Project/Area Number |
07J08593
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
岡本 一男 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 骨代謝 / 破骨細胞 / 骨芽細胞 / イノシトールリン脂質 / PI3K / RANKL / NFAT / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
(1)p85α/p55α/p50α floxマウスを、カテプシンK-Cre、CD11b-Cre、もしくはI型コラーゲン-Creトランスジェニックマウスと交配させ、骨代謝細胞特異的p85α/p55α/p50αコンディショナルノックアウトマウスを作製した。またI型インターフェロンにより発現誘導されるCre(Mx1-Cre)トランスジェニックマウスとも交配を行い、ポリイノシンポリシチジン酸誘導性のp85α/p55α/p50αコンディショナルノックアウトマウスの作製に着手した。(2)p85α欠損マウス、p85β欠損マウス、p110γ欠損マウスを用いて、in vitro培養系における破骨細胞及び骨芽細胞の分化・機能の解析を行い、破骨細胞・骨芽細胞における各PI3Kサブユニットの機能を検討した。(3)PI(3,4,5)P_3と特異的に結合するAktの脂質結合領域とGFPの融合遺伝子を発現させたGFP-PH(Akt)トランスジェニックマウスを用いて、破骨細胞分化過程におけるPI(3,4,5)P_3の時空間的動態を解析した。(4)in vitro培養系における破骨細胞分化の評価法として生化学的・免疫学的解析法を確立し、SHIP欠損細胞におけるRANK下流のシグナル伝達経路の活性を評価した。(5)(4)の解析法を適用して、リン酸化酵素・BtkとTecが、RANKLと免疫受容体の二つの刺激を統合する酵素として働いているという、新たな破骨細胞分化の分子機構解明に貢献した(11.研究発表篠原らによる報告)。(6)(4)で確立した生化学的解析法を、樹状細胞におけるToll様受容体9下流のシグナル活性の解析に応用し、カテプシンKが破骨細胞だけでなく樹状細胞においても機能して、免疫の活性化に関与しているという報告に貢献した(11.研究発表朝霧らによる報告)。
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Research Products
(7 results)