2009 Fiscal Year Annual Research Report
マウスCタイプレクチンSIGNRファミリーの発現及び機能解析
Project/Area Number |
07J08624
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
長岡 孝治 Kyoto University, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | Cタイプレクチン / マクロファージ / 樹状細胞 / 単球 / Candida albicaus / リンパ節 / モノクローナル抗体 |
Research Abstract |
SIGNR1については、昨年度ザイモザンおよびC.albicans認識時にTLR2を介するTNF-α産生を増強することを明らかにした。本年度は、RAWトランスフェクタントを用いて、SIGNR1が殺菌性の細胞内oxidative burstに与える影響を検討した。その結果、ザイモザン、C.albicansのみならず、熱アルカリ処理ザイモザンで刺激した場合にも、コントロール細胞に比べてSIGNR1発現RAW細胞でoxidative burstが昂進した。これは、抗Dectin-1ブロッキング抗体または、Dectin-1シグナル分子であるSykのインヒビターにより抑制された。また、免疫沈降により、SIGNR1とDectin-1の相互作用を確認した。これらの結果から、SIGNR1はTLR2だけでなく、Dectin-1とも相互作用し、Dectin-1応答を昂進することが明らかとなった。 SIGNR3については、血液中のLy6C^<low>単球サブセットおよびリンパ節HEV周辺の細胞などに発現されることを明らかにしてきた。このことから定常状態で単球がHEVを介してリンパ節へ移動することが予想された。そこで、Ly6C^<high>単球サブセットを骨髄より精製し、蛍光ラベル後無処理マウスにivしたところ、血液、骨髄中に加えて、脾臓やリンパ節HEV周辺にも移入細胞が検出された。24時間後以降に移入細胞はSIGNR3発現を上昇させた。興味深いことに、移入後3日経過すると、脾臓、肺、腸間膜リンパ節では移入細胞のほとんどがCD11c^<int>SIGNR3^+の単球様細胞だったのに対し、体表リンパ節では一部がCD11c^<high>MHCII^+CD11b^+DCへ分化した。以上のことから、定常状態において、Ly6C^<high>単球はHEVを介してリンパ節へ移動し、特に体表リンパ節においてはそれらの一部がDCへ分化することが示唆された。
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