2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J08736
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
安益 公一郎 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | イネ / ジベレリン / 葯の発達 |
Research Abstract |
当該年度の申請において、申請者はMYB型転写因子GAMYBを通して、「葯の発達過程におけるGAの生理作用とGAシグナル伝達機構の理解」を具体的な目的に設定して、幾つかの研究を行なった。まずGA関連遺伝子の機能欠損変異体の表現型の解析により、GAが花粉のエキシン形成とタペータムの細胞死に重要であることを見いだした。さらにGA関連変異体の葯を用いたマイクロアレイの結果、葯におけるGA応答がMYB型転写因子GAMYBによる転写制御によって誘導されることを今までに明らかにした。そこで、当該年度では、上記のGA関連変異体の葯を用いた形態観察やマイクロアレイ解析から選ばれた複数の脂肪酸代謝関連遺伝子が、実際にGAMYBの標的遺伝子であることをプロモーター:GUS形質転換体を用いたin vivoの実験系により証明した。また申請者は、これらの遺伝子の機能欠損変異体の表現型解析も行い、一部の変異体がgamyb変異体と同じ葯の異常を示すことを確認した。さらにGAとタペークムの細胞死の関係をより理解するため、GA処理によりタペータムの細胞死が促進されるかをTUNEL assayにより検証した。これらの結果に関しては、論文に投稿し、採録決定に至った。 さらに申請者は、GAMYBと共同してGAMYB標的遺伝子の発現制御に関わる新規因子の探索についても、yeast two hybridスクリーニングを行い、幾つかのGAMYB結合新規因子を同定した。現在、これらの因子については、イネの種子を用いたtransient assayによりGAMYBとの関係を調べている。
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Research Products
(3 results)