2008 Fiscal Year Annual Research Report
社会復帰と規律-ヴァイマル期ドイツ(1919-33)の監獄改革と犯罪生物学の研究
Project/Area Number |
07J08781
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 公紀 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 近現代史 / 監獄 / 犯罪学 / 福祉国家 / ドイツ / ヨーロッパ |
Research Abstract |
申請者は、研究実施計画にそって、2年目は博士論文の執筆に専念した。博士論文は今年の8月上旬に提出予定であり、現在その完成のために取り組んでいる。 国外での史料収集については、2008年7月31日から8月22日にかけてドイツ・ベルリンに滞在し、州立文書館や国立図書館において研究対象であるヴァイマル期の監獄制度に関する文書を精力的に収集した。また、この途上、ハレ-ヴィッテンベルク大学のパトリック・ヴァーグナーPatrick Wagner教授と研究上の意見交換を行い、博士論文執筆に際して大きな刺激を得ることができた。この滞在を実現するために、日独共同大学院プログラム(URL:http://igk.c.u-tokyo.ac.jp/)からの出資とともに、科研費からも約21万円の支出を行った。今回の滞在は、博士論文完成のための最後の国外史料収集となる予定である。 次いで、報告者はドイツ語論文を1本、また、雑誌『歴史学研究』に文献紹介の記事を1本投稿した。前者は、博士論文における導入部分の一部として、ヴァイマル期における監獄の研究状況を整理したものであり、後者では、アンジェラ・デイヴィス著/上杉忍訳『監獄ビジネスグコーバリズムと産獄複合体』という興味深い著作の意義を紹介した。今後は、博士論文執筆のために滞っていた専門誌への論文投稿を集中的に行う予定である。 申請者は、自宅・大学図書館での研究に必要な基盤を整えるために、科研費からラップトップPCに約12万円、論文作成ソフトに約8万円を支出した。また、約9万円を研究文献の購入費として支出した。 以上、博士論文の進捗状況は良好であり、今年の8月上旬には提出できる見込みである。
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Research Products
(2 results)