2007 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ熱流体中の移動現象の多変量センシングシステムの開発
Project/Area Number |
07J08799
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
一柳 満久 Keio University, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | マイクロチャネル / 共焦点顕微鏡 / 電気浸透流 / 電気泳動 / マイクロ粒子画像流速計 / レーザ誘起蛍光法 / 速度計測 / イオン濃度計測 |
Research Abstract |
微小流動場における化学反応を伴うイオン拡散輸送現象のセンシングとコントロールを併用することより,二流体混合プロセスの制御が可能となる新たなマイクロ流体デバイスの構築を最終的な目的とする.これを実現するためには,微小流動場における多変量同時計測法の開発,実流動場の詳細な解明および化学反応や混合の制御技術の確立が必要不可欠である.対象としている流れ場は,電界を印加することにより発生するマイクロチャネル内特有の電気浸透流動場である.この流れの速度は,壁面の帯電量(ゼータ電位)に依存しており,ゼータ電位は溶液の性質(イオン濃度)に依存することが知られている.そのため,本研究では微小領域に適用可能な速度およびイオン濃度分布の同時計測法の開発を行い,化学反応を伴う二流体混合流動場に適用し,溶液のイオン濃度と流速の相関より評価される対流と拡散に関して初めて実験的に明らかにした.これらの結果は,流体工学分野における実験的研究に関する学術雑誌であるExperiments in Fluidsに掲載された(Ichiyanagi, et. al.2007). また,化学反応や混合の制御技術として,流路壁面のゼータ電位を非一様分布に改質する手法が着目をあびている.本研究では,表面改質パターンによる非一様ゼータ電位分布が流動特性へ与える影響に関して検討したところ,流れ方向にゼータ電位が変化する流動場では深さ方向への流れが誘起され,流れ方向および流路幅方向にゼータ電位が変化する流動場では三次元的な流れが形成されることが実験的に明らかとなった.層流が支配的なマイクロチャネル内では,上述の三次元的な流れは二流体混合の促進への寄与が期待される.これらの結果をまとめて国内学会にて発表した.
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Research Products
(3 results)