2008 Fiscal Year Annual Research Report
破局的ストレス下における不確実性に対する認知的情動処理過程の解明
Project/Area Number |
07J08819
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Research Institution | National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East |
Principal Investigator |
藤森 麻衣子 National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East, 精神腫瘍学開発部, 特別研究員(PD)
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Keywords | がん / 不安 / 認知的情報処理 / バイアス / 脳機能 / MRI |
Research Abstract |
一部の初期がんを除いては未だ根治不能であり、そのため、いわゆる「がん告知」は多くの人にとって衝撃である。がんの経過は個別性が大きく、がん告知時に提供されるがんに関する情報は不確実性が高い。疫学調査によって、がん告知後のがん患者は不安や抑うつを主訴とする適応障害、大うつ病が5-40%と高いことが示されている。また情報処理研究から、不安が高いあるいは不安喚起状況下で人は、認知的バイアスにより曖昧な情報をネガティブに評価することが示唆されている。また認知的情報処理過程の脳内機序は、これまでの研究から扁桃体、及び帯状回のネットワークが関与していることが推測されているが、未だ不明である。そこで本研究では、(1)不確実性の高い情報提示後のがん患者の不安・抑うつと認知的バイアスの関連を検討すること、(2)がん患者の不安・抑うつの低減するために、認知的バイアスの改善に焦点を当てた介入法を開発することを目的とした。平成20年度は、難治がんの告知の際の患者との情報伝達に焦点を当てた、医師を対象としたCSTプログラムを開発し,がん専門医を対象に無作為化比較試験を行い、統制群と比して介入群は介入後に医師の望ましい行動が増加し、介入群の医師が患者に対して共感的対応が多くなることが示された。さらに、患者に対する医師のコミュニケーションへの意向調査の結果から、患者は医師に対して、患者に質問を促し、患者の質問に十分対応することを求めていることが示されたことから、難治がんの告知に焦点を当てた介入プログラムを開発した。
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Research Products
(9 results)