2008 Fiscal Year Annual Research Report
実時間自律分散型マルチエージェント環境における知識発見に関する研究
Project/Area Number |
07J09080
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小林 隼人 Tohoku University, 大学院・情報科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | マルチエージェント / 機械発見 / 機械学習 |
Research Abstract |
近年の科学技術の進展に伴い,ロボットは人間の代わりに仕事をする存在として,産業分野のみならず,危険作業,災害救助,医療,家事など様々な場面での活躍が期待されている.この期待に答えるには,ロボットが自ら状況判断(自律制御)をし,他のロボットと協力(協調・分散制御)し,時々刻々と移り変わる環境に適応(実時間制御)することが望ましい.本研究では,これらの要件を満たす,「実時間自律分散型マルチエージェント環境」における有益な知識の発見を目的として,機械発見手法の研究に取り組む. 次年度は,分散・強調制御における有益な知識の発見を目指して研究に取り組んだ.まず,2体のエージェント間の協調問題を題材にして,有益な通信規約を発見する手法を提案した.この手法により,エージェントは通信を利用して記憶を保存できることに気づき,記憶領域を持たないエージェントでは不可能であった部分観測問題に対する決定的政策を実現することができた. また,実ロボットを用いた実験を支援する拡張環境に関する研究を行った.天井カメラとプロジェクターを利用することで,四足歩行のようなシミュレーションが難しい部分のみ実環境で制御し,それ以外の部分を仮想環境で制御するシステムを開発した.システムの応用例として,仮想ボールを利用したキーパー戦略の自律学習に取り組んだ.ロボットは,人手を介することなく,仮想環境より優れた戦略を獲得することができた.
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Research Products
(3 results)