2007 Fiscal Year Annual Research Report
パケット内繰り返し信号処理に基づく超高速無線伝送技術の研究
Project/Area Number |
07J09192
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
安達 宏一 Keio University, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | パケット内繰り返し処理 / OFDM / MIMO / 移動体通信 |
Research Abstract |
次世代移動体通信では限られた周波数帯域を用いての超高速パケット伝送が必要とされ,その実現のために複数の送信アンテナを用いて信号を空間的に多重するマルチアンテナ(MIMO)多重伝送と,誤り訂正符号化と再送を組み合わせた高効率ハイブリッド自動再送要求(Hybrid ARQ)が必須技術となっている.MIMO多重伝送では他アンテナからの信号を高精度に分離する必要がある.Hybrid ARQでは,パケット誤りを検出するために誤り検出符号が採用されている.そこで,本研究では,MIMO多重伝送の伝送特性を改善するために誤り検出復号結果を用いて繰り返し信号分離を行う方法について検討した. 1.HARQ伝送時の繰り返し信号処理の適用効果 シンボル単位での誤り検出結果を用いて信号分離精度を向上する方法について検討した.各送信アンテナから異なる符号化ブロック(異なる再送回数)が送信されるときには,他アンテナからの情報を利用して信号分離精度を向上できるので,スループット特性を改善できることを計算機シミュレーションにより明らかにした. 2.多値変調時の改善効果 シンボル単位ではなくビット単位の誤り検出結果を用いることにより,信号分離精度をさらに向上できる信号分離法を提案した.変調多値数が多くなればなるほど(つまり,より高速な伝送時),従来法に比べてより大きな誤り率特性改善効果が得られることを計算機シミュレーションにより示した.
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Research Products
(9 results)