2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J09312
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
前田 智広 Kagoshima University, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 刺激応答性高分子 / 温度応答性高分子 / コアセルベート / ハイドロゲル |
Research Abstract |
本研究で我々は、水酸基を有する新規温度応答性高分子(poly(NIPAAm-co-HIPAAm))のコアセルベート形成を利用してハイドロゲル微粒子の作製を行った。Poly(NIPAAm-co-HIPAAm)水溶液を加熱してコアセルベート滴を形成後、水酸基の架橋剤であるジビニルスルホンを添加することでハイドロゲル微粒子が得られた。またカルボキシル基を有するpoly(NIPAAm-co-CIPAAm)の刺激応答挙動を詳細に解析し、その結果溶液中のpH及びイオン強度を制御することでこのポリマーもコアセルベート形成を示すことを明らかにした。そこでpoly(NIPAAm-co-HIPAAm)とpoly(NIPAAm-co-CIPAAm)が同一環境でコアセルベートを形成できる条件を検討し、この条件下で二成分系から形成されるコアセルベートを利用してsemi-IPNハイドロゲル微粒子の調製を行った。この二成分系から発現されるコアセルベート滴はその内部に二種類の高分子鎖を含んだ状態で形成され、従って上述した手法によりpoly(NIPAAm-co-HIPAAm)鎖のみを選択的に架橋することでゲルの網目にpoly(NIPAAm-co-CIPAAm)の高分子鎖が物理的に絡み合ったsemi-IPNハイドロゲル微粒子を作製することに成功した。得られたsemi-IPNゲルは粒径が約2μm程度の比較的単分散な粒子であり、また高い分散性を示した。本研究はsemi-IPNハイドロゲル微粒子を作製する新規な調製法を示すものであり、また本手法は二成分系から形成されるコアセルベート滴に架橋剤を添加するだけと非常に簡便であるにもかかわらず、単分散なsemi-IPNハイドロゲル微粒子の調製が可能なことからその工業的価値は極めて高いと思われる。
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Research Products
(4 results)