2007 Fiscal Year Annual Research Report
現代の厳しい要求仕様に応じる実用的なVLSIパッケージ自動設計システムの開発
Project/Area Number |
07J09340
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
富岡 洋一 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | BGAパッケージ / パッケージ配線 / 順行配線 / 準順行設計空間 |
Research Abstract |
BGAパッケージはチップとPCB間の大量の接続を実現可能だが、配線設計では多くの開発期間を必要としており、その自動化が望まれている。そこで、本研究ではパッケージの設計期間と開発コストの削減のため1チップ搭載型の2層BGAパッケージを対象とした自動設計システムの構築を目指している。 先行研究において、フィンガーがパッケージの内周に配置されたファンアウト型パッケージを対象にビア配置及び各層の配線経路を自動生成する手法を提案した。この手法では第1層の全ての配線を蛇行はするが逆戻りはしない順行配線に制限し、第1層配線の改善に重きを置いた第1フェーズの逐次修正と第2層配線の改善に重きを置いた第2フェーズの逐次修正を適用することで、効率的に配線実現性を向上できる。一方で、非許容第2層配線パターンが生成される問題やパッケージ角に配線禁止領域を持つ場合にその近傍で第1層配線混雑度が高くなる問題があった。 そこで、第2層配線を生成する配線グラフを改良し、第2層非許容配線パターンが生成されないように改善した。また既存手法においては第2フェーズにおいて第1層の配線変化が少ないビア交換が用いられていたが、第1層の配線変化が少ない複数ビアの回転修正を導入したことで、配線領域の境界付近の配線混雑度も緩和された。配線禁止領域を持つ場合でも本手法により各層の配線実現性が大幅に向上される。また、フィンガーがパッケージ外周に配置されるファンアウト型パッケージへの拡張についても検討した。このタイプのパッケージでは逆戻りする配線を行う余裕があるため、実際の配線設計でも少量かつ単純な逆戻りが用いられる。そこで単純な逆戻りの配線のみ許容した準順行設計空間を導入し、探索する範囲を準順行設計空間に制限したことで逆戻りする配線も高慮した効率的な探索を可能とした。
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Research Products
(4 results)