2007 Fiscal Year Annual Research Report
胸腺細胞の分化過程におけるクローディン4の発現制御と機能に関する研究
Project/Area Number |
07J09376
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤田 春美 Kyoto University, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 免疫 / 接着分子 / 胸腺 / 胸腺細胞 |
Research Abstract |
まず胸腺細胞におけるクローディン4の発現をフローサイトメトリー解析し、クローディン4の発現される分化段階を確認した。クローディン4の発現は他の分化マーカーと一致せず、これまでに認識されていない細胞群に発現していると考えられた。そこでクローディン4陽性胸腺細胞の性質の特定を試みるためにマイクロアレイを行った結果、クローディン4陽性・陰性細胞間で発現に差のある遺伝子は極めて少なく、これら両細胞群は遺伝子転写レベルで非常に近い関係にあることが示唆された。一方、これら両細胞群に刺激シグナルを誘導したところ、両集団間で誘導されるシグナル分子の種類が異なることから、免疫学的な性質は異なっていることが示唆された。 上記の解析と並行し、胸腺細胞の分化・成熟におけるクローディン4の機能について理解するために、まずinvitro培養系でクローディン4の人工操作を行った。クローディン4を強制発現させた場合はコントロールと比較して有意な差を得られなかったが、発現を抑制した場合、クローディン4の胸腺細胞分化への関与を示唆する結果が得られた。そこでクローディン4分子の機能を個体レベルで更に検討するため、クローディン4の胸腺細胞特異的ノックアウトマウスの作製に着手した。ターゲティングベクターの設計、構築を行い、ES細胞へ導入後、PCR,サザンブロッティングでスクリーニングを行った。現在キメラマウスの作出まで進めており、今後キメラにおけるES細胞のgermline transmissionを確認後、Lck-creマウスとの交配によりクローディン4の胸腺細胞特異的な欠損を誘導し、免疫学的解析を行う。
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Research Products
(2 results)