2007 Fiscal Year Annual Research Report
木本植物の休眠・凍結耐性獲得における光周性関連因子の機能解析
Project/Area Number |
07J09498
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
高田 直樹 Iwate University, 大学院・連合農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 生物時計 / 休眠 / ポプラ / 被子植物 / 分子系統学 / 分子生物学 |
Research Abstract |
北方樹木の季節的な休眠過程は短日応答により誘導され、その応答過程には日長測定機構である生物時計と密接に関与すると考えられている。植物の生物時計分子機構は、モデル植物・シロイヌナズナを用いて盛んに行われ、その結果、シロイヌナズナ時計関連遺伝子群の機能解明が著しく進展している。しかし、モデル樹木・ポプラにおいては、それら遺伝子群の同定、機能解析は未だなされてはいない。そこで、ポプラから生物時計関連遺伝子の同定を行い、それら遺伝子の日周的発現変動を解析した。その結果、多くの遺伝子では、シロイヌナズナのオルソロガスな遺伝子と同様の位相において、発現増大を示すことが確認された。しかし、ある遺伝子ではシロイヌナズナのオルソロガスな遺伝子と発現の位相が異なっており、さらに、ポプラにおいては日周的な発現変動を示さない遺伝子も存在した。 これまで、被子植物において生物時計分子機構や生物時計関連遺伝子群がどのような進化過程を経てきたのかについては未だ明らかになっていなかった。そこで、3種の被子植物(ポプラ、シロイヌナズナ、イネ)のゲノム情報を用い、生物時計関連遺伝子群の分子系統学解析を行った。その結果、生物時計関連遺伝子群は全ゲノム重複による遺伝子重複、及び全ゲノム重複後の重複遺伝子の欠失が頻繁に生じていることを見出した。また、生物時計関連遺伝子群は単子葉植物と双子葉植物が分岐する以前にすでに多様化していたことが示唆された。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Larch (Larix kaempferi) xylem parenchyma cells respond to subfreezing temperature by deep supercooling.2007
Author(s)
Kasuga, J., Takata, N., Yamane, K., Kuroda, K., Arakawa, K., Fujikawa, S.
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Journal Title
CryoLetters 28
Pages: 77-81
Peer Reviewed
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