2008 Fiscal Year Annual Research Report
微視的構成材料の大規模直接計算による地盤の統一的変形解析
Project/Area Number |
07J09562
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
森口 周二 Tokyo Institute of Technology, 学術国際情報センター, 特別研究員(PD)
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Keywords | 地盤材料 / 変形解析 / 粒子 / 個別要素法 / 数値流体解析 |
Research Abstract |
粒子流体連成解析プログラムの3次元化、および地盤材料の変形解析への適用可能性について調べた。検証として、はじめに、1個の粒子と流体との相互作用シミュレーションを行った。空気中から水中へと粒子を落下させ、粒子に作用する浮力の影響について調べた。解析結果は、粒子に作用する浮力の影響を精度よく表現しており、粒子の運動に伴う自由表面の振動が表現されており、粒子と流体の相互作用が正しく計算されていることを確認した。また、複数個の粒子が存在するケースも同様に解析を行い、複数個の粒子が互いに接触するような複雑条件場であっても、粒子と流体の相互作用を正しく表現され、計算が安定に進むことが確認された。さらに、複雑形状を有する物体の取り扱いも可能となるように、相互作用の計算手法を拡張している。また、地盤材料の変形解析に対する有効性を検証するために、砂の透水試験のシミュレーションを行った。立方体の中に直径1mmの粒子を敷き詰め、1方向に圧力勾配を生じさせることにより、水で飽和した砂の中の間隙水の流れを解析で表現した。圧力勾配を与えた方向では、間隙水の流入と流出を自由とし、間隙水の流出量を出力した。解析結果はダルシー則を満足するものであり、また、解析結果ら得られた透水係数も、砂の透水係数の値として妥当な数値であることが確認された。この結果は、粒子流体連成解析による地盤材料の直接計算への可能性を示唆するものであり、土粒子と間隙流体による相互作用のミクロ情報を詳細に調べることが可能になると考えられる。
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Research Products
(2 results)