2008 Fiscal Year Annual Research Report
新規パルミトイル化酵素G-PATによる3量体Gタンパク質の動態制御機構の解明
Project/Area Number |
07J09738
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
堤 良平 National Institute for Physiological Sciences, 細胞器官研究系, 特別研究員(SPD)
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Keywords | パルミトイル化 / 翻訳後修飾 / 脂質修飾 / 3量体Gタンパク質 |
Research Abstract |
本研究では3量体G蛋白質・サブユニット(Gα)に焦点をあて、パルミトイル化および脱パルミトイル化による蛋白質動態制御機構の解明を目指している。昨年度までに、近年酵母遺伝学から見いだされた新規蛋白質パルミトイル化酵素群DHHCファミリーのうち、DHHC3およびDHHC7が生理的Gαパルミトイル化酵素であることを明らかにした。 本年度は、上記DHHC3/7によるパルミトイル化かGαの細胞内動態に与える影響を詳しく検討した。緑色蛍光蛋白質(GFP)融合型Gαを用いたFRAP法、FLIP法、ならびに紫外線により蛍光波長が変化する蛍光蛋白質Dendra2との融合型Gαを用いたphotoconversion(光変換)法を用いて細胞内Gαqの動態を解析した。その結果、パルミトイル化を介したGαqの細胞膜-ゴルジ装置間双方向性輸送という興味深い現象を発見した。細胞膜に存在するGαqは脱パルミトイル化を受け細胞質に移行し、その後ゴルジ装置においてDHHC3/7により再パルミトイル化され小胞輸送により細胞膜に再び輸送されると考えられる。以上の結果と昨年度の成果をもとに、Molecular and Cellular Biology誌から論文を公表した。 また、他の基質蛋白質のパルミトイル化酵素の同定といった海外研究者との共同研究も引き続き積極的に行っており、共同執筆者として数編の論文を投稿中あるいは投稿準備中である。
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Research Products
(6 results)