2008 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマ支援燃焼場を利用した酸素燃焼技術の高度化に関する研究
Project/Area Number |
07J09786
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大坂 侑吾 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 特別研究員DC1
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Keywords | プラズマ支援燃焼 / 酸素燃焼 / 大気圧プラズマ |
Research Abstract |
プラズマ支援燃焼揚のプラズマ諸量を計測することは、場の中で生じている変化を定量的に判断するために必要不可欠である。だが現状ではプラズマ支援燃焼場は学術的に未踏領域であるため、計測する理論が存在していない。そのため、本研究室において多くの知見を有するダブルプローブ法と分光計測を併用したプラズマ支援燃焼場のプラズマ諸量の計測理論を構築し、プラズマ支援燃焼場のプラズマ特性を解明する。 プラズマ中にプローブを挿入し、その電流-電圧特性を得てそれを解析することで局所的なプラズマ諸量(電子密度、電子温度)を算出する。化学燃焼プラズマ(酸素燃焼)の電流-電圧特性を計測し、シース内での特性からプラズマ諸量の理論構築を行う。電流-電圧特性でシース構造が生成されなかったプラズマでは、分光学的プラズマ諸量の計測による電子温度計測を行いその結果と照らし合わせることで相互補完を行う。また、熱平衡が成立していると考えられるため、電子温度は燃焼温度と等価であり、電磁気学的手法を用いた燃焼温度の評価も可能である。 前年度までの成果により、ダブルプローブ法を用いた酸素燃焼火炎の電子物性値の評価法を確立した。本年度は、酸素燃焼火炎への高周波電磁波印加の影響をダブルプローブ法を用いて定量的に評価することを試みた。高周波電源は、燃焼火炎中のプラズマ周波数との兼ね合いを考慮して、27MHzの周波数を選定した。高周波整合器を自作し、燃焼火炎が吸収した電力と電子物性値の変化を評価した結果、1.5kW電力を投入した状態で、酸素燃焼火炎中の電子物性値は無付加状態より上昇し、高周波電力の影響が、電子物性値から定量的に評価可能であることが明らかとなった。この成果は日本燃焼学会第45回燃焼シンポジウムにおいて発表を行い、ベストプレゼンテーション賞を獲得するなど一定の評価をいただいた。 さらに高効率投入法の確立を目指して熱流体解析を行った。今後熱流体解析と実験の両面からアプローチを行い、プラズマ支援燃焼により酸素燃焼場の制御技術の確立を目指す。
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Research Products
(2 results)