2008 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッドシステム制御理論に基づく歩行ロボットの多目的制御手法の開発
Project/Area Number |
07J09972
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
田崎 勇一 Tokyo Institute of Technology, 大学院・情報理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 離散近似 / 分散制御 / ヒューマノイドロボット |
Research Abstract |
動的システムの離散近似とは,微分方程式等で記述されるシステムを有限オートマトン形式で近似表減する手法である.離散近似は非線形性や非凸性を有する制御対象に対して大域的な制御を実現する上で非常に有効な手段である. 本年度は,昨年度の研究成果(離散近似の最適制御・相互結合系への適用)を3件の国際会議にて発表した。また、昨年度に考案した非一様な離散化を可能とする反復細分化アルゴリズムをより一般的なものへの拡張した.この結果は国際会議へ投稿、採択された. また,本年度はHonda Research Institute Europe(ドイツ)に1年間滞在し,研究交流を行った.同研究所における研究において,ヒューマノイドロボットなどの大規模系の制御では離散近似だけでは不足であるという考えに到り,新たに分散制御に基づく多自由度ロボットの多目的制御手法を考案した.本手法は,1つの多自由度ロボットを小さなパーツの集合と見なし,各パーツの制御を担当する小さなエージェントを割り当てる.エージェントが適切に協調することにより,全体に1つのロボットとして整合性のとれた動作が生成される.提案手法は現在までに単純な手先位置制御や反力生成に適用され、動力学シミュレーションおよび同研究所が保有するヒューマノイドロボットASIMOを用いて検証された.本結果は国際会議へ投稿済である.今後は離散近似の手法と組み合わせることでより複雑な制御問題へ適用されることが期待される.
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Research Products
(5 results)