2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J10446
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 健巧 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 強誘電体 / 高密度記録 / プローブメモリ / 走査型非線形誘電率顕微鏡 |
Research Abstract |
平成20年度における研究は、19年度に引き続き強誘電体超高密度記録(接触型、カンチレバー方式))に関する研究と、非接触状態制御下での高密度記録(非接触型、プローブ方式)に関する研究を行った。以下それぞれ詳細を述べる。 接触型カンチレバー記録再生方式 19年度に開発した熱ドリフト、時間ドリフトが極めて少ない走査型非線形誘電率顕微鏡(SNDM)を用いて、記録媒体には、30nmに薄片化した一致溶融組成LiTaO_3(CLT)単結晶を用い、強誘電体高密度記録に関する研究を行った。探針の最適化及び媒体への外部印加電圧に関して、記録、再生それぞれについて最適化を施すことによって、多数点において4Tbit/inch^2の高密度記録に成功した。これは現在一般的なパーソナルコンピュータに搭載されている磁気記録方式を応用したハードディスクドライブ(HDD)の最高記録密度が500Gbit/inch^2程度であることを考慮すると、約8倍程度の高密度記録を達成したことになる。また数十点程度の少数点での単純な記録においては世界最高レベルの6Tbit/inch^2にも成功した。 非接触型プローブ記録再生方式 実際の記録デバイスに必要とされる、記録再生ヘッドと記録媒体が非接触状態下での記録再生実験を行った。まず、探針径が非常に先鋭なプローブを作製した。その後NC-SNDM法を用い、非接触状態を維持したまま記録再生の実験を行った。結果として1Tbit/inch^2の記録再生に成功した。これにより、非接触状況下の記録再生においてもTbit/inch^2を超える記録が可能であるということが分かった。
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Research Products
(4 results)