2008 Fiscal Year Annual Research Report
ランダムパターングローブを用いた人間の手による仮想物体操作に関する研究
Project/Area Number |
07J10459
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
豊浦 正広 Kyoto University, 学術情報メディアセンター, 特別研究員(PD)
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Keywords | ドットパターングローブ / 三次元形状獲得 / ヒューマンマシンインタフェイス |
Research Abstract |
本研究では,手による仮想物体の直接操作を目指して,実世界での人間の手の形状を獲得する手法の研究を進めた.これにより,計算機上で物体と手の接触判定が可能となる.具体的な応用としては,博物館において,計算機上に三次元形状として獲得された文化財などの展示物を,多くの鑑賞者が手軽に操作できるようなシステムの実現を考えている. 手には,ステレオ視などによって三次元位置を特定できるような色特徴点がほとんどなく,また,複雑な形状を持ち,関節も多く自己隠蔽が起こりやすいために,手の正確な三次元形状を得ることは難しい.そこで小さな色特徴点であるドットを多数貼りつけたドットパターングローブを作成し,ステレオ観測することで手の三次元形状を獲得した. 色の塗り分けられた多数の小領域を持つパターンを用いることで,それぞれの領域の三次元位置を特定することができる.それぞれの小領域の三次元位置と色は,それぞれの領域を特定するために埋め込まれた情報を意味する.観測画像から,位置と色を手掛かりにどの領域が観測されているかを特定することで,手の三次元形状を獲得することができるようになる.今年度は,領域の特定のために,(1)領域の色と(2)周辺領域の色および(3)周辺領域との三次元位置関係を特徴量として用いる手法を提案した.多くの台数のカメラを必要とせず,ステレオカメラによって三次元情報を抽出可能とすることによって,可搬性を保存し,移動環境下での仮想物体提示も可能である.
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Research Products
(4 results)