2008 Fiscal Year Annual Research Report
LASER光照射による電子捕獲率増幅を利用した標準模型を超える物理の探索
Project/Area Number |
07J10485
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
野村 敬明 Saitama University, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 素粒子標準模型を超える物理 / 電子捕獲過 / LASER / 電子捕獲 / 余剰空間 / 商余空間 |
Research Abstract |
本年度は標準模型を超える物理の候補を模索する研究を重点的に行いました。特に、素粒子標準模型を超える物理を記述する模型の候補として、時空に商余空間という特殊なタイプの余剰空間を導入した高次元時空におけるゲージ理論に基づいた素粒子模型に着目しました。商余空間の次元として10,6,4次元の場合に注目し、標準模型を超える物理を記述する模型として適した商余空間や系が持ちうる対称性を分類しました。また、同じく商余空間の構造を持った2次元球面を余剰空間とした模型についての解析を行い、ある条件の下では素粒子標準模型に近い構造を導くことを示しました。これらの研究は本研究課題であるレーザー光を用いた標準模型を超える物理の探索において、どのような物理を調べるべきかという指針を与えうるという意義があります。 また、並行してレーザー光を原子に照射した際に束縛電子が原子核に捕獲される確率が増幅されるメカニズムの詳細な解析の研究を行っています。具体的にはレーザー光の時間依存性を取り入れて、原子とレーザー光による系を記述するDirac方程式を数値計算により解析することを試みています。最近の進展として、Dirac方程式の数値解析において、レーザー光のない場合のエネルギー固有関数で波動関数を展開する際には離散状態だけではなく連続状態を含めて解析する必要があるこがわかりました。このことにより、正確な数値解析が可能になります。この研究は我々の先行研究で用いた、レーザーの時間依存性を落とした近似計算の適用限界とその妥当性を明らかにするという意義があります。
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Research Products
(11 results)