2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J10540
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
志村 祐康 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 乱流燃焼 / 燃焼制御 / 燃焼騒音 / 二次燃料噴射 / 位相固定計測 / 平面レーザ誘起蛍光法 / ステレオ粒子画像流速計 / 圧力計測 |
Research Abstract |
本研究では,能動制御を用いた高効率・低環境負荷燃焼器を実現するために,燃焼モニタリングセンサー,制御デバイス及び燃焼制御アルゴリズムを総合的に開発し,ガスタービンモデル燃焼器において能動制御を実現することで,乱流燃焼の能動制御法を確立することを目的としている.平成19年度は制御対象である乱流燃焼機構の解明及び制御デバイスに関する研究を行った.OHラジカルの平面レーザ誘起蛍光法(PLIF)を三次元性の強いモデル燃焼器の複数の二次元断面において行い,それらの結果から三次元的な火炎構造を再構築した.二次燃料なし,連続的及び間欠的な二次燃料噴射等の条件において計測を行い,燃焼騒音特性等に対する二次燃料の噴射周波数の影響を明らかにした.すなわち,二次燃料噴射は乱流火炎の保炎機構として重要な再循環領域における高温流体及び火炎帯における火炎面の時間的・空間的変動を抑制する作用があり,燃焼器内の圧力変動よりも低い周波数で噴射することにより最適な制御が可能であることを明らかにした.さらに,ステレオ投影粒子画像流速計(SPIV)を用いて,燃焼器内の乱流構造に対する二次燃料噴射の影響を明らかにした.また,上述のSPIV計測と燃焼器内の圧力変動の同時計測を行い,燃焼騒音の起源である圧力変動と再循環領域の乱流特性等の関係を明らかにした.すなわち,スワーラ出口直後のせん断層の不安定性によって生じる大規模乱流構造が燃焼器内の圧力変動に対応して移流すると共に,再循環領域における乱流変動及び火炎帯における熱発生率の変動を引き起こしていることを明らかにした.この変動を抑制することによって,二次燃料噴射は燃焼器内の圧力変動及び燃焼騒音を抑制することを明らかにした.
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