2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J10624
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
小谷 浩之 Saitama University, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | アクチュエータ / 超音波 / 弾性表面波 / 弾性表面波デバイス / 弾性表面波モータ / 皮膚感覚ディスプレイ |
Research Abstract |
「弾性表面波皮膚感覚ディスプレイ」及び「弾性表面波モータ」に関連する研究を行った.「弾性表面波皮膚感覚ディスプレイ」においては,コンピュータインターフェースに適用するための皮膚感覚提示面積の大きい振動子の製作を計画していた.従来は74×20mm^2のサイズであったが,90×60mm^2まで大型化でき,提示面積を約4倍増やすことに成功した.また,従来のディスプレイと同様に皮膚感覚が提示できること確認している.現在,弾性表面波の励振方法を再検討し,更なる大型化を検討中である.ステータ振動子にガラスを用いることにより,サイズだけではなく形状に関しても自由度が上がったため,板状ではない形状の振動子も製作した.周回構造を有した弾性表面波振動子を提案し,弾性表面波の励振・伝播に成功した.さらに皮膚感覚ディスプレイに応用し,皮膚感覚の提示を行っている.この振動子を用いて新しいアプリケーションを開発している.また摩擦係数の変化を利用して皮膚感覚を再現する原理を採用しているが,基板表面の振動振幅と摩擦係数の詳細な関係は明らかになっていなかった.そこで摩擦係数を計測するための実験装置を新たに製作し,その関係を調査し明らかにした.「弾性表面波モータ」においては,これまで弾性表面波モータはLiNbO_3という特殊な材料を用いており,サイズや形状が制限されるなどの問題が生じていた.この問題を解決するために,ガラス基板をステータ振動子に用いた弾性表面波モータを開発した.駆動周波数が4.8MHzの振動子と板状のガラス基板を用いて駆動に成功した.入力電流2.1A_<0-p>として駆動を行い,最大速度430mm/sで駆動させるごとができた.これはLiNbO_3のみで構成されたモータと同程度の速度で駆動できたことになる.今後,従来の弾性表面波モータとの比較を行う.また,ガラスの設計の自由度を活かし,弾性表面波皮膚感覚ディスプレイで開発した周回型弾性表面波振動子を弾性表面波モータに応用し,駆動の実現を行う予定である.
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Research Products
(10 results)