2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07J10624
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
小谷 浩之 Saitama University, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | アクチュエータ / 超音波 / 弾性表面波 / 弾性表面波デバイス / 弾性表面波モータ / 皮膚感覚ディスプレイ |
Research Abstract |
「弾性表面波振動子」及びその応用である「弾性表面波皮膚感覚ディスプレイ」「弾性表面波モータ」の高性能化を検討した.弾性表面波振動子においては,弾性表面波アクチュエータへの応用のために,間接励振を用いた際の弾性表面波振動子についての高性能化を図り,アクチュエータに適した構成方法および材料の組み合わせを実証した.また,圧電材料から非圧電材料への伝搬効率を向上させるために音響結合材を導入した.従来の直接励振と比較した結果,各方式にはそれぞれ利点が存在するものの,アクチュエータに応用する際に特に有効な方式は圧電材料に電極を形成し,音響結合材を用いて接触させる方式であることがわかった.また,提案した方式が予圧を必要としない簡素な構成であるため,弾性表面波振動子の利点である薄型を活かしつつ,直接励振と同等の振動速度を得ることができることを実験的に示した.弾性表面波皮膚感覚ディスプレイにおいては,振動源から140mm以上離れた地点でもアクチュエータとして十分に利用できる波の伝搬を確認し,市販のコンピュータモニタなどに十分応用可能であることを見出した.また,間接励振を利用することによる設計の自由度の高さを活かし,周回形弾性表面波振動子を用いた皮膚感覚ディスプレイを製作した.周回構造とすることで板状の振動子と比較すると同入力電流時に2倍以上の振動振幅が得られることを確認した.また,それを触覚マウスに応用した.振動出力を有するコンピュータマウスとなり,触感を提示できることを実験的に示した.弾性表面波モータへの応用については,ガラス製ステータ振動子を用いた場合でも,従来のものと同等の性能を発揮できることを実証した.さらに間接励振を応用して,平面モータの実現も行い,間接励振の可能性を示した.今後,大面積を有する平面モータや効率改善のための周回形弾性表面波振動子を用いたモータも実現可能であると考えられる.
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article]2008
Author(s)
Hiroyuki Kotani
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Journal Title
Motion and Vibration Control : Selected Papers from MOVIC 2008 (Edited by Heinz Ulbrich and Lucas Ginzinger)(Springer)
Pages: 211-219
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