2007 Fiscal Year Annual Research Report
中性子ノックアウト反応を用いた媒質効果ならびにディラック相対論効果の研究
Project/Area Number |
07J10676
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山田 由希子 Kyushu University, 理学研究院, 特別研究員
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Keywords | 媒質効果 / 準弾性散乱 / 相対論効果 |
Research Abstract |
1、 検出器について 本研究は、約400MeVの陽子ビームを数種類の原子核標的に照射し、放出される中性子と陽子を同時に検出するという、世界でもあまり前例のない実験であり、RCNPでは初の試みである。RCNPでは、これまで、中性子は主に中性子実験室で単独測定のみが行われてきた。RCNP 2007年度の実験では、陽子と中性子との同時測定が行える環境の実験室で、中性子のみであるが測定が行われた。この環境ではバックグラウンドが非常に多いなどの難点があるが、それを克服し、この環境での中性子測定の手法が確立された。 2、 測定回路について 中性子と陽子の同時測定の為には、中性子及び陽子検出器からの信号を解析する測定回路を構築することが必要である。そこで、RCNPで共同研究者と議論を行い、効率良く信頼性のあるデータを取得する為の測定回路を試作した。又、本実験では、プログラミングによりロジック処理を行うことのできるFPGA回路を使用する予定である。そのために、申請者の所属する九州大学で、その開発環境を整えた。 3、 実験の準備 1、および2、によりRCNPに於いて中性子および陽子の同時検出が、ほぼ行える状況である。これらの装置を利用して2008年4月に最初の開発実験を行う予定である。データ解析用プログラムの製作など、この開発実験の準備を進めている。
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