2007 Fiscal Year Annual Research Report
減数分製特異的エンドサイトーシスの発見とその分子メカニズムの解明
Project/Area Number |
07J10738
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
柏崎 隼 Osaka City University, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Keywords | 分裂酵母 / エンドサイトーシス / 減数分裂 / GFP / 細胞膜 / SNARE / 小胞輸送 / アクチン |
Research Abstract |
本研究は分裂酵母の胞子形成において細胞膜上のシンタキシンPsy1が「減数分裂特異的エンドサイトーシス」により胞子の細胞膜となる前胞子膜へ局在を変化させるメカニズムを遺伝学的、分子細胞生物学的、生化学的に明らかにすることを目的として行った。これにより小胞輸送研究に新たな知見を与えるものと思われる。本年度は研究実施計画に示したストラテジー(S1〜S3)に沿って研究を進めた。 まずS1のライブイメージングについてはPA-GFPを用いたPhotoactivationの実験系を構築し、細胞膜上のシンタキシンPsy1が前胞子膜へ移っていることを示唆する結果を得ることができた。さらに、様々なオルガネラマーカーとの同時観察により、Psy1が選択的に取り込まれること、Psy1がエンドソームに送られていることなどを見出した。また、小胞体、ゴルジ体からの小胞輸送を阻害するBrefeldin Aを用いた実験から、Psy1はエンドサイトーシス経路のみで局在変化できることが示唆された。 S2の逆遺伝学的な解析からは、これまで分かっていたI型ミオシンMyo1の他に、分与して頂いた様々なエンドサイトーシス関連因子(Fim1、 Adf1など)の変異株においてPsy1の局在変化欠損がみられることがわかった。 S3の遺伝学的解析では、psy1変異株の多コピーサプレッサー取得を試み、すでに相補することが分かっている遺伝子を取得したものの、新たな因子の取得には至らなかった。今後はさらに取得を行い、新たな関連因子を取得したい。
|
Research Products
(6 results)