2008 Fiscal Year Annual Research Report
北海道における在宅要介護高齢者を介護する家族の介護負担の変化
Project/Area Number |
07J10871
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
大浦 麻絵 Sapporo Medical University, 医学部, 特別研究員(PD)
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Keywords | 介護負担 / 抑うつ / 在宅介護 / コホート |
Research Abstract |
北海道在宅ケア事業団の所属訪問看護ステーション7施設の86人の利用要介護高齢者ならびに家族介腹者が本研究の協力組となった。第1回調査を2008年10月に行い、各ステーションの訪問看護師から利用者宛に本研究の依頼状が添付された封筒を利用者に配布した。要介護高齢者ならびに家族介護者の同意サインのある同意書と調査票を返信されたことで同意を得たとした。調査票回収後、各訪問介護ステーションに依頼し、要介護高齢者の健康状態について健康調査を行った。CES-Dでの判定による解析では1人の非回答者を除外し85組を解析対象とした。抑うつ群は36人(42.4%)であった。抑うつ群は非抑うつ群に比べ、介護者が義理を含む兄弟姉妹者であることは少なく、介護によるイライラを上手に解消できている者が少なく、上手に在宅サービスを利用できている者が少なく、サービスを利用するにあたり近所の目が気になるものが多く、介護を継続するのが困難と感じているものが多く、経済状況にゆとりがあるものが少なく、健康状況の悪いと感じている者が多く、通院している者が多かった。抑うつ群は非抑うつ群に比べ、バーテルインデックスが高く、JZBIが高かった。介護負担感の解析では86人全員が解析対象者となった。高負担群は低介護負担群に比べて介護者が義理を含む兄弟姉妹者であることは少なく、介護によるイライラを上手に解消できている者が少なく、経済状況にゆとりがあるものが少なく、ホームヘルパーを利用している者が多かった。現在、この第一回調査の結果を論文に執筆中である。 調査状況としては、2009年4月に行う中間調査を予定通り4月上旬に発送し、現在回収を行っている。また、サブスタディとして、高知県の某自治体にて本研究で使用した調査票を用い横断研究を行うため高知大学(医療学講座安田誠史教授)の研究協力を得、現在は倫理委員会の審査待ちである。
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